株主総会の運営を成功させるポイントとは?事前準備や当日の流れを解説

株主総会の運営には、事前準備や念入りな進行計画が欠かせません。この記事では株主総会の開催時期や準備方法、当日の運営の流れなど、開催前に知っておきたい知識を解説します。株主に失礼が無いよう、円滑に進めましょう。

1.株主総会とは?

株主総会とは、株主で構成される最高意思決定機関です。毎年の開催を義務付けられ、役員の人事や会社の運営、利害に関連する事柄など、重要事項を決定する場として位置付けられています。日本企業の場合、3月に事業年度が終了し6月に株主総会が開催されるケースが一般的です
株主総会の成否は経営や人事に影響する可能性があるため、事前に想定される質問を洗い出し回答を準備しておきましょう。
株主総会には定時株主総会と臨時株主総会があります。定時株主総会は事業年度が終了してから一定の期間内に開催が義務付けられています。臨時株主総会は、必要に応じていつでも開催できる株主総会です。臨時株主総会は緊急で行われるため、タイトなスケジュールでの準備が求められるでしょう。

2.株主総会の運営マニュアル|事前準備編

株主総会の運営は会社法に沿って行う必要があります。タイミングなどを間違えると日時の変更は疎か、開催できなくなる可能性も否定できません。

2-1.開催日や会場の決定

開催日と場所を決めなければ株主へ通知を発送することができません。まずは会場を抑えましょう。会場に制限はない一方、開催日は事業年度終了から3か月以内にする必要があります。これは、株主の権利行使に基準日から3か月以内の期限があることが理由です。(会社法第124条)
会場選定においては株主の人数や交通の便、会場設備などを念頭に置いて決定しましょう。株主がアクセスしやすい会場を選定するのが基本です。

2-2.株主へ招集通知の発送

株主総会に参加できるのは、議決権のある株式を所有する株主です。開催日や会場が決定したら株主に招集通知を発送しましょう。公開会社の場合は開催日時の2週間前、非公開会社の場合は1週間前までに通知を行ってください。(会社法第299条)
招集通知には日時、場所、開催目的事項など必要な情報を記載します。

2-3.想定問答集の作成

株主総会では株主から質問が飛び交う可能性があります。株主の質問に誠意ある回答できない場合、会社の信頼を失いかねません。株主総会での取締役や監査役の態度が原因となり株主の期待を裏切らないためにも、想定問答集を作成しておきましょう。
回答者により異なる見解を示すことがないよう、社内で一貫性のある回答を用意しておく必要があります。

2-4.リハーサルの実行

株主総会を無事に終了できるよう当日の受付業務から株主の撤収まで一連の流れを想定し、誘導のリハーサルをしておきます。
緊急事態が起きた場合のマニュアルを作成しておけば、想定外の事態に遭遇しても慌てずに対処できます。

3.株主総会の運営マニュアル|当日の流れ編

当日に慌てたり過不足がないよう運営するためにも、当日の運営マニュアルを確認しておきましょう。

3-1.会場の設営

株主総会当日は受付時間の数時間前までに会場入りし、受付の設置やテーブル、椅子を配置して会場を整えましょう。その際、使用するマイクなどの機材に不具合がないか確認しておくのも重要です。
なお、株主の中には初めて会場に訪れる人がいることを考慮し、屋外にも案内看板を設置したり場合によっては、誘導員を配置したりしましょう。株主がストレスなく会場にたどり着ける導線を作ることを意識してください。

3-2.最終リハーサルの実施

会場の設営が終了したら一通りの流れを確認するために、最終リハーサルを行いましょう。株主からの質問に回答する役員は想定問答集を読み、応答できるように最終確認します。

3-3.受付

開始時間になったら株主やメディアを会場に案内しましょう。その際、株主本人なのかきちんと確認するのもポイントです。代理人なのか判断したい場合、招集通知書や委任状を持参しているのか否かで確認しましょう。

3-4.議事進行

一般的に、株主総会の運用は下記の流れで行います。

  • 議長の就任
  • 開会宣言
  • 株主数や議決権の報告
  • 監査報告
  • 事業報告と質疑応答
  • 議案の採決
  • 決議
  • 閉会宣言

株主に手土産として記念品を贈呈する企業は少なくありません。株主の中には記念品の受け取りを楽しみにしている方もいるため、ノベルティの準備も行いましょう。

3-5.株主の撤収

株主の撤収後、設営した会場を片付けましょう。会場によってどの程度、現状復帰すればよいのか異なります。会場選定の段階で規約を確認しておきましょう。

4.株主総会の運営を成功に導くポイント

株主と直接コミュニケーションを取る株主総会では、いくつかのポイントに気をつけて運営を行う必要があります。株主総会の運営を成功に導くポイントを解説するので、参考にしてください。

4-1.株主対応を最優先する

株主総会を成功させるためには、株主ファーストを徹底するという姿勢が重要になります。自社に出資してくれているということを念頭に置き、丁寧な事業報告と質疑応答を心がけましょう。

4-2.ハイブリッド型での開催を検討する

オフラインとオンラインを掛け合わせたハイブリッド型で開催すれば、運営スタッフの人員を削減できるためコストを抑えられる可能性があるでしょう。
また、条件を満たす会社については「場所の定めのない株式総会」、つまり完全オンラインの株主総会を開くことも可能です。

4-3.プロに運営を依頼する

株主総会の規模が大きく会場設営や誘導が難しい場合はイベント会社のリソースを活用することがおすすめです。ハイブリッド開催を検討されている場合もハイブリッドやオンラインイベントの開催実績がある会社に相談することが良いでしょう。開催会社は招集通知の発送や想定問答集の作成など行うべき業務が多岐にわたります。外注できる業務をプロに依頼することで、社員のリソースを株主対応に集中させられます。

5.トーガシの株主総会運営サポート

株式会社トーガシでは株主総会の運営サポートとして、下記の業務を代行させていただいております。

  • 企画
  • 事務局代行
  • 進行管理
  • 当日運営
  • 会場選定
  • 設営(オンライン環境整備も可)

イベント主催サポートの経験に基づき、株主総会の運営をサポートさせていただきます。社内外に向けたイベントの構築から運営の一括サポートを得意としている弊社にぜひお任せください。

6.株主総会の運営を成功させよう

株主総会の運営を成功させるためには丁寧な株主対応が欠かせません。実績豊富なイベント会社に事務局対応や進行管理、当日の運営などを外注することで、事業報告の資料作成や想定問答集の準備に念入りに取りかかれるようになるでしょう。
株式会社トーガシが貴社の株主総会を成功に導くお手伝いをさせていただきます。イベント運営の経験をもとに、エンゲージメントの高まる株主総会を作り上げていきましょう。

7.「株主総会の成功ポイント!準備から当日までを解説」ダウンロード

株主総会は会社の最高意思決定機関であり、開催のルールも定められている失敗のできないイベントです。ここでは「株主総会の成功ポイント!準備から当日までを解説」と題して、ホワイトペーパーを作成いたしました。ぜひご利用ください。

※送信完了後、記入いただいたメールアドレスに資料を送付いたします。
株主総会の成功ポイント!準備から当日までを解説