空間広告マガジン

改めて考える、展示会企画の8つの必勝ポイント

展示会への出展準備は、展示会を成功させるために重要なことです。しかし、いざ考え始めるとあれもこれもと検討項目は山積み。担当者の負担は増えていくばかりです。

企画、コンセプト、ブースのデザイン、予算、集客など、それぞれどのような点に着目して準備を進めればよいでしょうか。 今回は、展示会の企画にあたってのポイントをご紹介します。

①企画の目的を明確にする

まずは、展示会に出展する目的を明確にしましょう。

たとえば、

  • 商品の訴求(商品をアピールする)
  • 会社のブランディング(会社の社会的イメージや地名度の向上)
  • パートナー企業との情報交換(取引のあるクライアントなどとコミュニケーションをより深める)

などさまざまな目的が考えられます。
さらに、目的によって展示商品の見せ方やそれに伴う資料の準備なども異なります。

ただし、目的や目標ばかりに気を取られるのは決して良いことではありません。
現状の把握がおろそかになってしまう危険性があるからです 限られた期間、予算の中で、展示会に出展することで達成すべき目標を検討しましょう。
「目標-現状=今の課題」をきちんと見極め、今本当にするべきことは何かを考えて、自社が行う「展示会企画の目的」をメンバー全員でしっかりと意識しましょう。

②企画の目標を定める

目的を達成したか確認するためには、具体的な売上目標を数値化して表すと分かりやすいです。

たとえば、

  • 集客数
  • 受注数
  • 商談数
  • 名刺獲得数

など、過去の出展実績や展示会来場者数などを参考して決めていきましょう。

また、数だけではなく具体的な顧客をイメージすることも大切です。
ターゲットとする業種や企業を顧客目標としてピックアップしておきましょう。
また、来場者を想定し、必要な人員数をブースに確保することも重要なポイントです。

③どの商品を出展するかを決める

「展示会を成功へ導くブースデザインの考え方」でも取り上げましたが、展示する商品・サービス数は多すぎても少なすぎても良くありません。
展示会会場の規模や自社で扱う商品サイズなども考慮しつつ、獲得したい案件や顧客のニーズに合わせて考えていきましょう。

また、来場者のほとんどが自分たちの展示ブースだけを目当てにやって来るわけではなく、他社からの招待や、他社の製品に興味があって来ています。
もしくは、展示会を情報収集の場としている来場者も多いでしょう。
そんな来場者に自社が展示している商品を見てもらうためには、どんなアクションを起こすのがよいでしょうか。

たとえば展示会は、駅や商業施設の人気店が集まるラーメン街に例えることができます。
ライバル店舗ではなく自分の店舗を選んでもらうために、素材やだしなどのどこか1点、これは負けない!という看板をつけて勝負していますよね。
つまり、他店との差別化を図ることがポイントとなるのです。

展示会も同じです。あれこれ同時に伝えようとするのではなく、思い切って商品を絞り込み、伝えたいポイントをシンプルかつダイレクトにアピールしましょう。

④テーマ、コンセプトを決める

出展する商品が決まったら、展示を通して伝えたいことや、アピールしたいことなどを明確にし、顧客の潜在的なニーズをくみ取りながら、テーマやコンセプトを決めていきましょう。

テーマとは・・・主題を指します。

コンセプトとは・・・概念、企画や広告などで、全体を貫く基本的な観点や考え方のことを指します。

コンセプトにテーマ性を持たせると、ブースの雰囲気に統一感が出て、すっきりとまとまって見えます。
たとえば、アピールする商品を「扇風機のモーター」に絞ったとします。
「いい風が起こせるモーター、心地いい風」などをイメージし、ハワイアンをテーマにブースを作り、アロハシャツなどのユニフォームを着て来場者を接客するのはどうでしょうか。

テーマやコンセプトを決めることで、方向性が明確になり、ブースや見せ方にも統一感が出て、来場者に商品の良さが伝わりやすくなります。
展示会ブースに限らず、その場所で統一感やまとまった雰囲気があると存在感も高まります。
デパートの化粧品コーナーがいい例です。

大きく映えるブランドロゴにきれいに陳列された商品は、よりいっそう洗練されたイメージを引き出します。
同じように、展示ブースも来場者の目に映り、すっきりとしたイメージを与えることができます。
商談でもよいイメージを持ってもらいやすくなるでしょう。

⑤予算を考える

展示会の準備では、当初予定していたよりもコストがかかった、スケジュールがぎりぎりで当日を迎えた、という経験をお持ちの方は多いのではないでしょうか。
展示会の準備に計画性は不可欠。
予算とスケジュールは、あらかじめしっかり組んでいく必要があります。

予算は主に

  • 主催者側へ支払う出展費用
  • ブース制作にかかる費用
  • 展示会当日の運営費用
  • Web広告や案内状にかかる費用

をベースとして考えておきましょう。

主催者側へ支払う出展費用は、開催地・展示会によってもさまざまですが、出展料は1小間(3m×3m)で300,000~500,000円程度が相場でしょうか。
その他、ブースの仕様によって電気料金、LAN回線工事、アンカーボルトの取付・撤去費等、さまざまな料金が発生しますので注意が必要です。

ブース制作にかかる費用は、ブース施工費、備品レンタル費、荷物運搬費、ノベルティ制作費などが必要です。
こちらは1小間あたり200,000~1,000,000円程度まで企業によってさまざまです。

展示会当日の運営費用は、運営スタッフ、コンパニオンの人件費はもちろん、昼食手配・コスチュームの準備、名刺の追加作成、会社案内やカタログの印刷費、アンケートの準備も場合によっては必要です。

告知施策としてのWeb広告や案内状にかかる費用も各企業によってさまざまです。
全体の予算をどのようなバランスで振り分けるべきかを検討し、ヌケ・モレのないよう予算を組むことで、直前の予算オーバーや急注を防ぐことができるだけでなく、予算的に「できること」「できないこと」が判断可能になることもあるでしょう。

⑥スケジュールを考える

次にスケジュールです。
展示会会場やブースの規模、また会社によって方法はさまざまですので、ここでは一例としてご紹介します。

〜3ヵ月前〜

展示会出展の企画をまとめて、いよいよ実行に移っていきます。
ブース施工・会期中のブース運営を外注する場合は、このタイミングで決定している必要があります。

  • 企画書作成
  • 予算の調整
  • 協定会社の決定

〜1ヵ月前〜

ブースの運営まで含め大枠は決定している段階です。
印刷物やノベルティも数量を決定し、スタッフ・コンパニオンも手配しましょう。
案内状・招待状等の集客施策についても、1ヶ月~2週間前を目処に実施することで、来場者の予定も調整しやすくなるでしょう。

  • 什器(器具や道具)、備品の発注
  • 案内状や招待状の送付

〜1週間前〜

商品配送やブース施工、人員手配などの最終調整を行います。
大手取引先や顧客へは個別の連絡なども重要です。

  • 商品の配送、什器(器具や道具)の搬入
  • 運営マニュアルの作成
  • 人員の最終調整
  • 会場設営

〜展示会当日とそれ以降〜

展示会ブースにご来場いただいた会社や取引先の方に、お礼状やお礼メールなどを送付します。
目標数値などの結果を振り返り、情報を整理し、次回の展示会に活用するためのデータを作成しましょう。

  • 当日の来場者への対応
  • お礼状やお礼メールの送付
  • 結果の振り返り
  • 次回に向けた反省

以上を参考に予算とスケジュールを一緒に考えてみてください。

⑦ブースのデザインを決める

展示会の企画にあたっては、展示ブースのデザインを検討することも重要です。
再びですが、展示会を成功へ導くブースデザインの考え方でも触れた、

  • 出入り口の動線をわかりやすくする
  • 展示品やポスター、パネルなどで取扱商品をわかりやすく提示する
  • テーマにあったデザインを検討する
  • 展示品のトーン&マナーを守る
  • 映像やBGMを使う

などを参考にデザインを考えましょう。

また集客対策のノベルティデザインについても、ブースのデザインと合わせることで細かい演出ができ、より全体的にまとまりが出てきます。

⑧コンテンツ企画を取り入れる

当日のブース運営にあたり、展示会ならではの企画を取り入れることも意識しましょう。
来場者を足止めさせ、より出展効果を高めることが期待できます。

近年ウェブやスマートフォンアプリの普及が進み、公式ホームページ以外にもSNSで情報発信をしている企業が多くなってきました。
トレンドや流行をいち早く取り入れ、文章や写真、映像なども活用していくと、より広い層にアピールすることも可能になります。
これらのツールは情報発信の主体になりつつあり、展示会やイベントの企画を考える上でも十分に活用できます。

他にもコンテンツ企画として、

  • インスタグラム、ツイッター等のSNSへの投稿に対して特典を用意する。あるいは投稿したくなるようなブースのポイントを意識してデザインする
  • オリンピック・令和などのトレンドにちなんだ企画・ノベルティを考える
  • AI、VR、スポーツなどの「体験型」の企画を実施する
  • アンケートを活用して、投票コーナーや来場者の意見・悩みを可視化し、解決策を提案するコーナーを設ける

など、他社との差別化をはかり、自社独自の発信スタイルを確立していきましょう。

まとめ

展示会企画のポイントをご紹介しました。
展示会やイベントの企画・準備はやることも多く、長丁場になります。
展示会やイベントという、場所や時間、予算に制約がある中で、課題解決の為の「企画」を考えていくことが、効率よく計画を進めていくために重要になります。
それには、「目標-現状=課題」を意識して目的・目標の設定を行い、展示会企画に関わる全員が企画の方向性を理解し合っていることが大切です。

目的や目標の軸となる部分が揺るがなければ、たとえ企画中に大きな修正が発生したとしても、どんなことに重点を置くべきかふり返って考え直すこともできます。
今回紹介したポイントをもとに、段取りよく企画を進めていきましょう。